みんなに繋ぐ、全ての想いをここに
「ふぃぃ・・・・・・」

自分の頬をなでなでしながら、千聖を軽く睨む

「ちぃ〜さぁ~とぉ〜!」

「ははっ、ごめんごめん」

あまり反省をしているようには見えねぇんだけど

あははーと笑いながら、千聖は再び廊下に目を向ける

すると─────

カラカラっ

滑りのいい音ともに、この教室のドアが開いた

そこから現れたのは、お世辞を言わずともイケメンと呼べる男子二人組

片方は藍色の髪と瞳を持ち

もう片方は紅の髪、黄色の瞳を持っていた

ほう・・・・・・なんとなく、察しがつく

「げげっ・・・・・・零と翔太じゃん」

露骨に嫌そうな顔をする千聖と春

なんか、あたしも嫌になってきた・・・・・・

なんだよ、この周囲の美形率!恐ろしいだろ!

あたしに対する嫌味か?神よ

「おっ、春じゃん、千聖も」

紅の髪を持つ男子が、よっと片手を上げた

「ちょっと翔太、なんであたしはオマケみたいにいうのさ」

「わりぃわりぃ」

こっちも特に反省していないように謝り、あたし達の方に近づいてきた

「俺この席にするわー、零も来るよな?」

「本心は嫌だ」

「素直になれよ~」

からかうように、翔太とやらは零とかいう奴を小突いた

そして、あたしに気づいたのか、軽く目を見開く二人

「おい千聖、この子だれ?」

「ああ、その子は美愛。精霊眼の持ち主ね」

あたしを簡潔に紹介する千聖

「よろしく」

ぺこっとお辞儀をしておいた

ここで友人を作っておいても損は無いだろ

「で、その横にいる精霊ちゃんがリーナ」

「え・・・・・・あたしが視えるの?」

「おう、視えるぞ」
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