みんなに繋ぐ、全ての想いをここに
小さな嗚咽を漏らしながら、イーリスは泣き続けた

あたしたちは顔を見合わせ、イーリスが落ち着くまでひたすら待ち続けた────




「─────で、神がミィザーを大量に連れてきたおかげで神界が穢れ、神の力をもってしても抑えきれず、弱い神は消滅したと」

「うん・・・・・・」

数分後

ようやく落ち着いたイーリスに話を聞いている最中である

なんともまぁ・・・・・・どんだけご乱心なわけか

「イーリス様はなんとか助かったけれど、魔物の姿を見て逃げ出したってことね」

頬に手を当てながら、納得したように言うリーナ

まあ、誰でもあの魔物の姿見りゃ逃げるわな

異形というに相応しいあの体

あれで逃げねぇ方がおかしい・・・・・・

「それで・・・・・・私、みんなをおいて逃げちゃったの」

涙がうっすらと浮かび、その度に目の縁を拭うイーリス

かなり罪悪感を感じているらしい

「・・・・・・神は今、どこにいるか知ってるか?」

「神・・・・・・?もしかして、アイラ様?」

「アイラ・・・・・・ああ、そいつだ!アイラだアイラ」

アイテールの名前にとらわれていたが、今ようやく思い出した

アイラ様

たしか精霊女王の・・・・・・先々代の女王だったな

まあ要するに、今から軽く5000年くらい前の女王様ってわけだ

位置的にはあたしの祖母に当たるな

そんとき、多分魔法界は誕生1500年くらいだろうな

神精魔法大戦は、その頃の出来事なのか・・・・・・

それなら、召喚術が発達してなかったってのも頷ける

天使達やアイラは、自主的に行ったんだからな
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