みんなに繋ぐ、全ての想いをここに
「だーっ!ダメなものはダメ!おっけい?」

「のーおっけい!」

「うん、だろうね!」

もう、何このやり取り・・・・・・

「いやいや、ここは行かなきゃ損だって」

「死んだら、損も何もないでしょ・・・・・・」

あたしがため息をついた時

遠くから、あたし達を呼ぶ声が聞こえた

ん?この声は・・・・・・・

「零たちだ!」

春が声のした方────王宮の方に目を向ける

そこには、黒い瘴気の中を突っ切りながら、こちらに向かってくる2人の姿がぼやけながらも見えた

めちゃ走ってんじゃん、特に零

翔太が後ろで息切らしてるのが容易に想像できるね

徐々にその姿がくっきりと見えるようになった

王宮の隣を走ってる時は、すっごい驚いてたみたいだ

「おーやっほ」

「いやー会えたね」

「春から連絡入ったわ・・・・・・で、ここが例の王宮?」

「そうそう。問題の神様が住むところらしいよ」

「ふーん・・・・・・敵の根城か」

「お、いいこと言いますなー」

と、対決の直前とは思えないほどの穏やかな会話が続く

にしても・・・・・・別れたのはついさっきなのに、なんだか久しぶりな気がするなぁ

「で、ここ入らないのか?」

「美杏から行くなって言われた」

「さすがだな、よく未来を見てやがる」

「ちょっと零、それはどゆことよ?」

「いや、言葉通りの意味だが?」

「まーそれについてはあたしも否定しないかな」

「ちょ、千聖さん?」

あたふたと慌てる春

・・・・・・困り顔美少女

萌える
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