みんなに繋ぐ、全ての想いをここに
「それで、その、イーリス様は・・・・・・ご無事で?」

あたしが一番気になっていたことを、翔太が遠慮がちに尋ねた

イーリス様以外の神様の無事な姿を、今のとこ見た事ない

だから、逃げ切れたのはイーリス様だけなのかも

「はい・・・・・・私は、目の前で仲間の神様が襲われるのを見て、恐れて、逃げて。ついさっき、美杏と出会って、ようやく落ち着いたのですが・・・・・・」

伏し目がちにそう答えた後、きょろきょろとあたりを見回す

美杏を探してるのかな?

「イーリス様、あの、美杏は、廊下の奥に向かいましたが」

「え、そ、それは・・・・・・本当?」

「は、はい」

春が察したように言うと、イーリス様はすごい食い付きを見せた

「あの奥にある謁見の間には、神々の頂点のアイラ様がいらっしゃいます。でも、なんでそんな・・・・・・」

「アイラ様?」

「それが、神々の頂点か」

零がほうと息をついている間、イーリス様は考え込むように顎に手を当てる

少しの間を置いて、顔を上げた

「ひとまず、私の力で神々を浄化していきますね。そのあとは、えと、リーナさん・・・・・・に頼めますか?」

「仰せの通りに、イーリス様」

「うう、そんなに畏まらないでださぃ・・・・・・」

申し訳なさそうなイーリス様は、てくてくと手前の神様の元へ歩いていった

その神様に軽く触れると、そこの部分にかかる瘴気がすっと消えた

・・・・・・これが、浄化の力

あたしたちの治癒とは全然違うや
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