みんなに繋ぐ、全ての想いをここに
「な、何を言ってるの?美杏ちゃん。あたしはこの世界を統べる一番偉い神様だよ?」

「一番偉い神様だ?戯言も程々にしろよ。お前はミィザーに関わりすぎたんだよ」

「・・・・・・あなたこそ何を言ってるのかなぁー?魔物たちよ、あの子を懲らしめてやりなさい!」

言い返せなくなったか、アイラは魔物たちに命令した

アイラの命令を認識した魔物たちは、一斉に足音を轟かせ、あたしの方に向かってくる

異形の塊に、あたしは顔をしかめた

「もう一回喰らいてぇのか?」

あの最上級の浄化魔法を

命知らずめ・・・・・・あたにし牙を向けたこと、死んでも後悔させてやるからな

「四大元素を司りし我が命じる。この身が朽ちるまでの力よ、全てを我に譲りよ。闇を薙ぎ払う清浄となりて穿て!」

四大元素の力が清浄なものに変化し、光となって魔物の大軍に襲いかかった

『─────────────!!!!』

これぞ断末魔というべきか

絶叫が耳を貫いた

光が爆発し、さっきとは比べ物にならないほどの大規模なものとなる

「・・・・・・ぐぁ」

どこからか、呻き声が聞こえた

魔物、では無い

魔物なら、こんな苦しげな声ではない

もっと、心の底から痛みを叫ぶ、絶叫そのものなのだ

つまりこの声の主は

「アイラ・・・・・・お前」

「あぐぅ・・・・・・っぁ」

清浄な光に当てられて、ダメージを負うのは

「自分は闇に堕ちたと、分かっただろ」

「ちが・・・・・・」

「いい加減にしろ。この光でこんな、苦しみを負うのは、お前が神様ではない証拠だろ」
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