みんなに繋ぐ、全ての想いをここに
この力を使役するものがダメージを負うなど言語道断

神様失格だ

「そんな、わけ・・・・・・ないじゃない!」

ぶわあっと、アイラの身体全体から瘴気が溢れた

なんだ、これ

「濃ゆすぎる・・・・・・まさか」

これは・・・・・・ミィザーの魔力、つまりミィザーから生まれた瘴気

あたしが・・・・・・普通の精霊が「聖なる魔力」を持っているように、闇に堕ちたミィザーの魔力は瘴気そのもの

こいつは・・・・・・もう、終わりだ

神としての道も、存在意義すら、無いに等しい

「うるさい!精霊女王の分際で!あたしの・・・・・・あたしの二代後のくせに!神の頂点に立つあたしに、不躾よ!」

今まで抑えていたのか、感情が爆発した

それに合わせて瘴気の濃度もさらに高くなる

まずい・・・・・・っ!

「魔力解放─────っ!」

これ以上、周りを汚染させては

なんたってこれだけの瘴気だ・・・・・・廊下を抜けて、向こうの部屋に届く可能性もある

あたしは自らの魔力を解放した

瘴気に対抗して、あたしの魔力があたしを中心にドーム状に広がった

瘴気と魔力が衝突し、ひしめき合う

「くっ・・・・・・」

こんな、瘴気強いのか・・・・・・アイラは

「一体全体どんなことをすりゃこんだけ強くなんだよ・・・・・・!」

寧ろ呆れる

どれだけ落ちぶれたか、神は

全ての頂点に立つ存在が、どれだけ

「こんの・・・・・・・っ!」

ぎりっと歯を噛み締め、魔力を強めた

一瞬、あたしの魔力の方がアイラの瘴気に勝る

そしてそのまま──────

「・・・・・・・・っ」

そこまで簡単なわけがなかった
< 207 / 241 >

この作品をシェア

pagetop