みんなに繋ぐ、全ての想いをここに
廊下の奥で、神々の介抱をしているはずの、千聖の姿があった

いや、千聖だけじゃない

零も春も翔太も・・・・・・リーナも、イーリスも

全員が、廊下の手前に立っていた

馬鹿な

あの廊下は、瘴気が立ち込めていたはず

「ば・・・・・・っ、お前ら!」

「美杏、大丈夫?!怪我してない?」

「怪我したとかシャレになんねぇからな?」

開口一番聞こえてきたのが、あたしを心配する声で

こんな状況にも関わらず、少しだけ、頬が緩んだ

「美杏、無事なのね・・・・・・良かったわ」

「うんっ、本当に」

イーリスやリーナもほっと息をついた

まさか・・・・・・助けに来てくれるとはな

こんな最中、展開をよく思わないやつが約一名いらっしゃった

それは言うまでもなく、アイラ

「ちょっと・・・・・・なんなのよ!」

子供っぽく地団駄を踏み、威厳ある神の面影さえない

「え?あれが・・・・・・神様?」

「ああ、そうだ。落ちぶれた、な」

春の問いかけに、後半の方を強調して答える

神様とか関係ねぇ

こいつを神様とか、お祖母様の地位にあたる存在だとか、ぜってー考えない

アイラは、殲滅対象者

「お前ら・・・・・・用意はいいか?」

「もっちろん!」

「えぇ・・・・・・もう?展開早くない?」

「んな事言わねーの」

「俺はいつでもいける」

「私もよ、美杏」

「私だって、準備は万端」

勝利を確信し、それをどんでん返しでひっくり返された、大変ご立腹なアイラを見すえ

頼れる仲間たちと、最終決戦へと持ち込む





これが正しい判断だったのか、今はわからない


これが正しいのか、そうでないのか



いや、きっとこれは・・・・・・間違いだった



─────連れてくるべきではなかったと、後悔するくらいなら、あたしは



あたしは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・








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