みんなに繋ぐ、全ての想いをここに
「お前は、そのこんなやつらに、負けたんだろ」

「うる・・・・・・さいっ」

薄い瘴気がまとわりつくが、あたしは気にせずに、最後の一撃を

「四大元素を司りし我が命じる。この身が朽ちるまでの力よ、全てを我に譲りよ。闇を薙ぎ払う清浄となりて穿て!」




この戦いは、あたしの魔法で幕を下ろした








「なんだ・・・・・・最後は、あっけねぇな」

消え去ったイザベラの跡を見て、あたしはドサッとその場に崩れた

今まで苦戦していたのが嘘のよう呆気ない

油断した彼女が、ここまで弱いとは

「リーナ・・・・・・大丈───」

鎖が消えたはずのリーナに、目を向けると

そこには、半透明になったリーナがいた

予想以上に魔力を消耗していたらしい

そのうえ、魔力を極限まで吸い取られたのだ

強力な彼女とて、耐えきれないほどに

「リーナ・・・・・・!」

這って進み、そこに倒れたリーナの元へと急いだ

大丈夫、まだ存在はある

今から精霊界に連れていけば問題は無い

「待っててな、リーナ」

他のみんなの安否も確認しようと、目を向ければ

そこは惨状だった

零や千聖がいた辺りは、鮮血が飛び散り血の海と化し、大量の魔物達の死骸が散らばっている

そしてその奥にいるイーリスや翔太、春は、壁にもたれて眠ったままだ

だが、少なからずダメージは受けているようで、所々肌が黒く染まっている

そして、1番ひどいのは、最後に魔法や神の力を行使した二人だ

零は胸、お腹から血を流し、魔力や神力は既に枯渇。いつ死んでもおかしくない

イーリスは神力が弱まり、今すぐ力を補充しなくては虹となって消えてしまう
< 223 / 241 >

この作品をシェア

pagetop