みんなに繋ぐ、全ての想いをここに
「今、ようやく僕達のような下級精霊がこちらに行けるほど、反魔法が薄れました。ですが見たところ、状況は芳しくないのでしょうか?」

「あ、ああ・・・・・・」

ゆっくりと起き上がると、即座にローザが風魔法で助けてくれる

あまり力を使わずに立ち上がると、彼らは自ら言い出した

「どうぞ、ご命令を」

「私達にできることがあればなんなりとお申し付けください」

「だが・・・・・・」

彼らの魔力を借りるにしても、下級精霊の魔力では、無茶がある

それに、仮に借りたとして、彼らは必ず消える

それなら・・・・・・

「他に精霊は?」

「精霊界に。ですが、精霊界の方も、先程まで続いた反魔法に力を使い、強力な使い手の方は出尽くしました」

「そうか・・・・・・」

それなら、賭けるしかない

「あたしの魔力は常に吸い取られていた。それは知っているな?」

「はい、もちろんでございます」

「アイラがもしかすれば、それを貯めているかもしれない。彼女は恐らく、この戦いかもしくは・・・・・・精霊界を侵略する時に使おうとしていたはずだ。だがこの戦いも計算外で頭の中になかったはず」

「と、いうことは」

「この宮殿に、それをためこんだか器かなにかがあるかもしれない。手分けして探そう」

「いえ、女王陛下はそのままでお待ちください。僕達はここに参上する前に、四属性の魔力を他の精霊からいただきました。その力を使い、必ず探し出します」

アルフの頼もしい言葉に、少しだけ頬が緩む

ここは彼らに頼み、あたしはすぐにこいつらの治癒に徹しよう
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