みんなに繋ぐ、全ての想いをここに
「そういうお前らもモテるだろ」

「「え、モテないよ」」

見事に息が合い、ハモる

・・・・・・さすが無自覚

「おいおい、それもいいけどさっさと前に進んでくれー」

必死に叫ぶ翔太

ああ、女子の絡みがウザイのか

「わーったよ」

なんとなく気持ちを察し、あたしたちは前に進んだ



クラス順に椅子に腰掛けていく

クラス移動のとき、後ろの列に並んだから、当然だが席も後ろになってしまった

壇上が見にくいな・・・・・・まあ仕方ないか

「・・・・・・眠い」

「寝るなよ」

「うーん・・・・・・保証はできないかなー」

能天気に眠いと宣言して、既に眠る気満々の春

こいつ・・・・・・寝たら水ぶっかけてやるからな

あたしの殺気を察知したのか、背もたれにもたれた背をすっと伸ばし、綺麗な姿勢を保とうとする

しかし、虚しくも背中はふにゃ~と折れた

・・・・・・大丈夫か、こいつ

危なっかしいな。ってか綺麗な姿勢保ってたの何分間・・・・・・いや、何秒間だよ

短いわ!

「退屈・・・・・・」

千聖は千聖で、暇そうに欠伸をしている

「この2人、似てるわね」

「似てるな・・・・・・嫌という程」

「幼なじみ・・・・・・だからかしら」

「そうかもな。ずっと一緒にいたらしいし」

「なら、私たちも似るわね?」

「は?」

「だって私と美愛は・・・・・・美杏は、ずっと前からの友達でしょう?」

「ばっ、と、友達じゃねーし」
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