みんなに繋ぐ、全ての想いをここに
「やっぱり広ーい・・・・・・さすがお祖母様」

苦笑しながら、千聖は一足早く玄関に入り、靴を脱いで靴箱に入れた

手慣れているようで、一段高い廊下に上がると、端にあるスリッパたてから三足取り出し、並べる

なんか、いつもの千聖じゃないような気がするのは気のせいか?

なんつーか、the・お嬢様みたいな感じだぞ?

「ほ、本当にあの千聖なのかしら・・・・・・」

信じれない、というように、肩に乗ったリーナが呟く

うん、気持ち、大いにわかるぞ

「美愛、入っていいよ」

「そうか?じゃ、遠慮なく」

春から促され、あたしは中に入り、素早く靴を脱いだ

スリッパを履き、くるりと反転して外靴を靴箱に入れる

それを見計らって、春も同じように中に入り、靴を脱ぎ、スリッパを履いた

行動がこういうところで素早いのか・・・・・・不思議な奴らだな

「それじゃあ入りまーす」

うきうきわくわくとした様子の千聖は、勢いよく、突き当たりのドアを開けた

「「わぁ!」」

「おいおい・・・・・・」

「すごいわね・・・・・・」

リビングは──────ピンク一色だった

キツめの濃ゆいピンクではなく、白が混ざった薄めのピンク

春の髪色と変わらない

できれば白か水色がよかったな・・・・・・

「美愛のことだから、白か水色がよかったとか思ってるでしょう?」

「な、なんでわかっ・・・・・・じゃなくて、んなことなんで言うんだよ」

心の中読んだのか?

「あら、わかるわよ・・・・・・長い付き合いじゃない」

肩に乗ってるから表情はイマイチ分からないが、なんとなく察しがついた
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