みんなに繋ぐ、全ての想いをここに
足に力が入らなくなり、そのまま崩れ落ちた

「っっ?!!」

鍋さえ巻き込まなかったが、玉ねぎの容器と、周りにおいてあった調味料を巻き込み

そのまま下へと落とし、派手な音を立てた

そうしている間にも、力はどんどん抜けていく

「マジかよ・・・・・・忘れてた」

魔力を、取られているんだ

とっているのは、神様

あたしよりも格は1つ上・・・・・・この世の創造主

ただ、束縛癖があるのが玉に瑕

そして、そいつから魔力を奪われる理由・・・・・・それは、魔法界の魔力を安定させるため

最も魔力を持っているのは精霊女王・・・・・・その役目を果たすべく、魔力吸収は3日に1度のペースで行われる

「美杏?!」

あの大きな音を聞いたのか、突如ドアがばたんっと開く音がした

そのまま、超特急で飛び出してきたのは、リーナ

「大丈夫?美杏」

「大丈夫だ・・・・・・にしても、これ、まだ続くのかよ」

回復はしていないため、ふわふわと浮遊を続けながら心配そうにあたしを見るリーナに、笑いかけた

「そうね・・・・・・屋敷なら魔力の濃度が高いから早く回復するけれど。ここの魔力濃度は平均値。時間がかかるわね」

「そう、だな」

「仕方ない。美杏は少し休んでて。私の魔力だけじゃ補えないわ」

「そうさせてもらう・・・・・・でも、千聖が起きるんじゃねえか?それに、春も」

「大丈夫よ。少なくとも春は、あと1時間はあがってこないわ」
< 42 / 241 >

この作品をシェア

pagetop