みんなに繋ぐ、全ての想いをここに
ってか、ドブネズミさんってなんだよ

「単刀直入にいうけど、零くんから離れてくれない?」

「は?なんで?」

「決まってるでしょ。零くんの近くにあなたがいると、零くんの価値が下がるからよ」

「価値が下がるって・・・・・・」

人権侵害で訴えようか?

要するに、あたしのことが気に食わないってことだな?

ってか、なんで零の価値気にしてんだよ

「なんで?あたしがいると価値が下がるとか意味わかんねぇ」

「なんにも自覚してないの?ちょっと自分が可愛くて、ちょっと魔法が上手くてちょっと魔力が高いからって、調子に乗らないでくれる?」

いや、別に調子に乗ってねぇんだけど

冷ややかな目で佐藤まりを見ていると、それが気に触ったらしく

「なんて目で見てんのよ・・・・・・!まじで調子に乗ってんじゃないわよ!」

そして──────

「我が魔力に呼応せよ!風の力よ、彼の者を吹き飛ばせ!」

唱えると言うより、佐藤まりが呪文を叫んだ瞬間

大きな風が吹き荒れた

「・・・・・・くっ」

「どうよ!あなたの属性は水でしょう?いくらなんでも、魔力1200のあたしにかなうわけないわ!」

・・・・・・・あたしの総魔力に比べりゃ虫けら以下だな

今まで散々言わてたから、これくらい言っていいよな?

あと、この風・・・・・・

「関係ねぇな」

ぱちんとあたしが指を鳴らすと

風は空気に解けるようにして消えた

「は?」

ぽかんとした顔で空を見つめる佐藤まり
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