エリート弁護士と婚前同居いたします
「俺はその時、彼女に恋をした」
ドクン!
心臓を誰かにギュッとつかまれた気がした。頭が急速に冷えていく。
恋をした? 好きな人ってこと? ……お姉ちゃんではなくて?
「理由なんかなかった。ただ俺に大切なことを気づかせてくれた目の前の人に惹かれた。離したくなくて、傍にいたくて、もっと話がしたいと願った」
やめて、やめて、聞きたくない……!
全てを聞きたいと思ったのに、いざ彼の口から別の人への想いを吐露されると逃げ出したくなる。胸がキリキリ痛い。
「その人が……朔くんの、ずっと好きな人?」
カラカラになった喉から絞り出した声は掠れている。 眉間に力をいれなければ涙がこぼれ落ちそうだ。
「そう、ひと目惚れしたんだ。茜に」
彼が極上の笑顔を浮かべて言った。
「……どういう意味?」
頭の中を幾つも疑問が駆け巡る。
「わからない? その女性は茜、お前だった」
クスッと彼が楽しそうに言う。
私? 私って……。
「ええっ!?」
ちょっと待って! 私、半年前に朔くんに会ったってこと? どうしよう、全然わからない……!
朔くんは私のうろたえる様子を可笑しそうに眺める。
「表情変わりすぎ」
「だ、だって! そんな、私、そんなことって……!」
必死で思い出す。半年前、男の子、彼に言われたキーワードを必死に手繰り寄せる。脳裏にやんちゃな少年の姿が浮かぶ。
「お、思い出した! 雅樹くん……!」
ドクン!
心臓を誰かにギュッとつかまれた気がした。頭が急速に冷えていく。
恋をした? 好きな人ってこと? ……お姉ちゃんではなくて?
「理由なんかなかった。ただ俺に大切なことを気づかせてくれた目の前の人に惹かれた。離したくなくて、傍にいたくて、もっと話がしたいと願った」
やめて、やめて、聞きたくない……!
全てを聞きたいと思ったのに、いざ彼の口から別の人への想いを吐露されると逃げ出したくなる。胸がキリキリ痛い。
「その人が……朔くんの、ずっと好きな人?」
カラカラになった喉から絞り出した声は掠れている。 眉間に力をいれなければ涙がこぼれ落ちそうだ。
「そう、ひと目惚れしたんだ。茜に」
彼が極上の笑顔を浮かべて言った。
「……どういう意味?」
頭の中を幾つも疑問が駆け巡る。
「わからない? その女性は茜、お前だった」
クスッと彼が楽しそうに言う。
私? 私って……。
「ええっ!?」
ちょっと待って! 私、半年前に朔くんに会ったってこと? どうしよう、全然わからない……!
朔くんは私のうろたえる様子を可笑しそうに眺める。
「表情変わりすぎ」
「だ、だって! そんな、私、そんなことって……!」
必死で思い出す。半年前、男の子、彼に言われたキーワードを必死に手繰り寄せる。脳裏にやんちゃな少年の姿が浮かぶ。
「お、思い出した! 雅樹くん……!」