エリート弁護士と婚前同居いたします
『茜、良かったね。幸せになるのよ』
親友の心からの祝福に、昨夜散々泣いたはずの涙がじわりと浮かぶ。
「うん、ありがとう」
そう言って私は通話を終えた。
その後、姉にも連絡した。幸い姉も今日は休日で、詩織と同じように昨夜の出来事をを伝えると安堵し、祝福してくれた。今朝、朔くんからも侑哉お兄ちゃんに謝罪と報告の電話をもらったと言われた。
『律儀よね。まぁ、それくらい誠実な人じゃないと私の大切な妹は任せられないけど』
姉は嬉しそうに話していた。
大切な人たちと話し終えてふう、と一息をつく。
午後三時半過ぎ。まだまだ明るい陽射しが燦々と部屋の中に降り注ぐ。広い部屋にひとりきりだけど、寂しくはなく、心の中はぽかぽかしている。
「ただいま」
柔らかな陽の光を見つめる私の頭をポン、と撫でられた。
スマートフォンを片手に振り返ると、仕事帰りの彼がいた。今日は私たちふたりは休みの予定だったけれど、彼だけ急な仕事が入り、出勤していた。
「お、お帰りなさい。ごめん、気がつかなくて……」
「大丈夫、電話してたんだろ?」
何もかもお見通しの彼が甘く微笑む。こくんと頷いてから返事をする。
「お姉ちゃんとお兄ちゃんに連絡してくれたの?」
「迷惑をかけたからね。それに愛する彼女の大切な人だから」
茶目っ気たっぷりに笑いながら、彼が言う。
「安藤さんにも謝罪とお礼を伝えてもらえる?」
「うん、さっき電話したよ」
スマートフォンを持ち上げて指差すと彼がそう、と返事をくれた。
親友の心からの祝福に、昨夜散々泣いたはずの涙がじわりと浮かぶ。
「うん、ありがとう」
そう言って私は通話を終えた。
その後、姉にも連絡した。幸い姉も今日は休日で、詩織と同じように昨夜の出来事をを伝えると安堵し、祝福してくれた。今朝、朔くんからも侑哉お兄ちゃんに謝罪と報告の電話をもらったと言われた。
『律儀よね。まぁ、それくらい誠実な人じゃないと私の大切な妹は任せられないけど』
姉は嬉しそうに話していた。
大切な人たちと話し終えてふう、と一息をつく。
午後三時半過ぎ。まだまだ明るい陽射しが燦々と部屋の中に降り注ぐ。広い部屋にひとりきりだけど、寂しくはなく、心の中はぽかぽかしている。
「ただいま」
柔らかな陽の光を見つめる私の頭をポン、と撫でられた。
スマートフォンを片手に振り返ると、仕事帰りの彼がいた。今日は私たちふたりは休みの予定だったけれど、彼だけ急な仕事が入り、出勤していた。
「お、お帰りなさい。ごめん、気がつかなくて……」
「大丈夫、電話してたんだろ?」
何もかもお見通しの彼が甘く微笑む。こくんと頷いてから返事をする。
「お姉ちゃんとお兄ちゃんに連絡してくれたの?」
「迷惑をかけたからね。それに愛する彼女の大切な人だから」
茶目っ気たっぷりに笑いながら、彼が言う。
「安藤さんにも謝罪とお礼を伝えてもらえる?」
「うん、さっき電話したよ」
スマートフォンを持ち上げて指差すと彼がそう、と返事をくれた。