恋駅
…………………
………………


「はぁっ!?高校生に告白されたぁ!?」


「う、うん………」



信号待ちの車内。


簡潔に話した私に降ってきたのは
雪の素っ頓狂な声だった。



「しかも一目惚れって今時………」


「でも、そう言われたんだよね」


「へぇ、物好きな奴もいるもんだな」


「失礼なっ!」


「嘘嘘、冗談だって」



思わず運転中の雪の腕を叩けば
やめろって、と軽く怒られる。



「まぁ、でも年下だろ?
しかも高校生」


「うん」


「年齢は?何年生?」


「え……わかんない」



そういえば、
名前も、年も聞いて無いや。

あぁ、下の名前は
友達らしい人が呼んでたから……

空くん、だっけ。



「…………はぁ。

変な話、男が5?6?
下手したら7つ下ってどう?

ただの偏見かもしれないけど頼りなくない?
しかも学生。おまえは社会人。

男の俺が言うのもアレだけど
女より精神年齢低いだとか弱っちいだとか
色々あんだろ?

あれ、あながち間違ってないと思うんだよね」



確かに学生の頃
私の周りにいた男子達は……
子供っぽいなって思う部分は多々あったけど

こう、なんて言うの?
雪とかを見てると
同い年だけどそうは思わなかったり……

うーん………難しいところだ。



「単純に年下は普通にありだよ、俺はね。
相手が学生でも
俺なら守っていける自信はあるし。

……まぁ、ぶっちゃけ。
あんまりガキには興味ないんだけどさ。

でも男が高校生ってなると話は別。

歳が近けりゃ考えるけど
そこまででも無さそうだし?

一足先に社会に出てる女を
学生がどう守るってんだ、って、
素直にそう感じるし」

< 15 / 48 >

この作品をシェア

pagetop