恋駅
最寄駅に到着。
すう、はぁ………!
大きく、深呼吸。
約束場所の公園まではすぐの距離。
連絡を取り合えば
空くんはもう到着して待っているとのこと。
空は沈みかけている。
うるさくって右も左も人だらけで
立ち並ぶ店からは呼び込む店員の声や
爆音の音楽や
とにかく、音で溢れかえっている世界。
けど、そこから少し逸れ
公園の方へ足を向ければ
人はまばらになって住宅街になる。
そして、その一角に
ブランコと砂場と滑り台とベンチ1つという
至ってシンプルで小さな公園があり
そこに、制服姿の空くんがいた。