恋駅


「芹那さんはお仕事、慣れました?」


「私?うん、まぁこれでも5年目だからね。
色々と出来てる方なんじゃないかな?」



新人教育だとか、後輩の指導だとか、
そういうものにも手を出してるし。



「え、5年目、です……か?」


「ん?うん」



どうしたものか、明らかに目を見開いて
驚いた表情で私を見据える空くん。



「えっ、と……芹那さん、って
何歳、なんですか?」



お………おぉ??



「23、だけど」



な、なんか凄く今、答えづらかった……。

もしかして空くん
私の年齢、サバ読んでた?

若い方に。



「にじゅう、さ、ん……」



あ、、
空くん、固まってる……。

ボソッと呟いた後、
俯いちゃってるし………。


まぁ、そうだよね。

18の高校生からしたら
23なんてババア。

私もそのくらいの頃は
20歳って大人だなぁなんて思ってたし。


実際、自分がその年になれば
大したことないんだって気がつくけど
やっぱり年頃。

年齢、見た目、気にするよね。

< 36 / 48 >

この作品をシェア

pagetop