君と永遠に続く恋をしよう
私は急いでその後を追い、サンダルを履くと、「どうぞ」と言ってドアを開けた。
彼が私を見たまま、「先に出て」と頼む。
後からだと出てくるかどうかが分からないと思うのか、言われるがままに外へ出た。
ドアの隙間を抜けて表へ行き、後ろから来る桜庭さんの気配に振り返ろうとした時……
「奈央ちゃん」
ビクッと肩が上がって静止。
背後から聞こえた声に驚き、耳を疑いながら見返した。
そこには平野さんがいて、昼間の様な青ざめた表情をして立ってる。
「平野さん…」
名前を呼び、桜庭さんに悟られまいとして焦った。
「どうしたの。こんな時間に」
わざと明るめの声を発し、門扉の側にいる彼には近寄らず、玄関前で話しかけると、平野さんも中には入って来ず、うん…と呟いたまま口ごもる。
「あの…」
ちらりと背後に立つ人を見遣り、ハッとして桜庭さんを振り返った。
「…あ、じゃあ俺はこれで」
また…と肩を竦める彼は、「おやすみ」と言って平野さんのいる方へ向かう。
「お、おやすみなさい」
慌てて挨拶を返しながらも、胸の内では帰らないで…と彼を引き止めてしまいそうになった。
彼が私を見たまま、「先に出て」と頼む。
後からだと出てくるかどうかが分からないと思うのか、言われるがままに外へ出た。
ドアの隙間を抜けて表へ行き、後ろから来る桜庭さんの気配に振り返ろうとした時……
「奈央ちゃん」
ビクッと肩が上がって静止。
背後から聞こえた声に驚き、耳を疑いながら見返した。
そこには平野さんがいて、昼間の様な青ざめた表情をして立ってる。
「平野さん…」
名前を呼び、桜庭さんに悟られまいとして焦った。
「どうしたの。こんな時間に」
わざと明るめの声を発し、門扉の側にいる彼には近寄らず、玄関前で話しかけると、平野さんも中には入って来ず、うん…と呟いたまま口ごもる。
「あの…」
ちらりと背後に立つ人を見遣り、ハッとして桜庭さんを振り返った。
「…あ、じゃあ俺はこれで」
また…と肩を竦める彼は、「おやすみ」と言って平野さんのいる方へ向かう。
「お、おやすみなさい」
慌てて挨拶を返しながらも、胸の内では帰らないで…と彼を引き止めてしまいそうになった。