君と永遠に続く恋をしよう
なんだか変にイライラして自分でもおかしいと思う。
電話の相手の所へ向かった桜庭さんが、その人とあの時間から何をしたのかと思うと、胸が異様に騒ついて。


「がっつきたいなんて珍しいじゃない?何か苛立つことでもあったの?」


手を合わせてスパを食べ始めた角川さんは、以前はよく彼氏と何かあったらカツ丼食べてたよね?と言い出し、急に「ああ、成る程」と納得した。


「あの人と何かあったんでしょ。桜庭さん♡」


語尾を少し上げてニヤつき、益々何事〜?と訊き返してくる。


「彼とは別に何もありませんよ。角川さんの思い込み過ぎです!」


ムッとして言い返し、それ以上は何も言わずにガツガツとカツ丼を頬張る。
私の行動はどうも言葉とは正反対だったみたいで、そう思ったらしい角川さんは質問をやめ、「へぇー」とニヤつきながら様子を窺った。


その日からずっと気持ちがイラついて過ごした。
桜庭さんは社長にも用事がないらしく、アポも入れずに金曜日が近づく。


「今週は桜庭さんからのアポは入らず仕舞いね」


社長のスケジュールを確認した角川さんは、明日はもう一杯…と残念がった。


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