君と永遠に続く恋をしよう
賢也は俺にだけ明日香の話をしてるようだったし、君も君の両親も、明日香のことを何も知らされてないと聞いてたから、あの時不安で混乱してる彼女を宥められるのは、賢也以外には俺しかいないと思ったんだ」


住所もその時初めて聞いてナビに登録した。
そして、朝になってから彼女の部屋へ訪れると余りにも散らかってて、見るに見かねて片付けを手伝った…と付け加えた。


「明日香は賢也が急逝してから鬱に近くて、部屋の片付けも上手く出来ないくらい酷い有様だったんだ。それで彼女に代わって料理を少ししてやった。…でも、作ってやったのはそれ一度だけで、それ以外は今日まで部屋には行ってない!」


ムキになって説明すると、「分かった!?」と訊いてくる。

私はその様子をじっと見つめたまま一応は頷き、「だったらどうして、もっと早く彼女のことを私達に教えてくれなかったの?!」と問い詰めた。


「明日香が絶対に止めてくれと言ったんだよ。自分の所へ来ようとして、賢也が亡くなってしまったなんて、口が裂けても言えないと言って泣き崩れるんだ。
大事な家族を失わせた責任はあるけど、償い方が分からないと言って混乱もしてた。
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