君と永遠に続く恋をしよう
「奈央、今夜は桜庭君は来るのか?」
朝食の味噌汁に口を付けようとした私に、父は疑問を投げ掛けた。
「先週、帰る時に言ってただろ。また来週お伺いしますって」
父は「忘れてないぞ」と胸を張り、母もニコニコ顔で頷いてる。
「…まさか、あの社交辞令を信じてるの?」
私はお椀をテーブルに戻して二人を見つめ、唖然としながら「来る訳ないじゃない」と否定した。
「あの時はあの人も酔ってたし、つい口から飛び出しただけよ」
それもお父さんの深酒に付き合ったからよ、と言えば、父も母も残念そうに息を吐き。
「そうか…」
「そうよね。お仕事忙しいって言ってたもんね」
ガッカリする両親の姿を前にして少し胸が痛い。
これも桜庭さんが安易な約束をするのがいけないんだと思えて、でも、肩を落とす二人の様子を見てるのも嫌で、つい「仕様がないな」と言ってスマホを握りしめた。
「一応来れるかどうか聞いてみる」
通勤バッグの中から名刺を取り出し、彼の携帯番号を確かめながらタップする。
朝食の味噌汁に口を付けようとした私に、父は疑問を投げ掛けた。
「先週、帰る時に言ってただろ。また来週お伺いしますって」
父は「忘れてないぞ」と胸を張り、母もニコニコ顔で頷いてる。
「…まさか、あの社交辞令を信じてるの?」
私はお椀をテーブルに戻して二人を見つめ、唖然としながら「来る訳ないじゃない」と否定した。
「あの時はあの人も酔ってたし、つい口から飛び出しただけよ」
それもお父さんの深酒に付き合ったからよ、と言えば、父も母も残念そうに息を吐き。
「そうか…」
「そうよね。お仕事忙しいって言ってたもんね」
ガッカリする両親の姿を前にして少し胸が痛い。
これも桜庭さんが安易な約束をするのがいけないんだと思えて、でも、肩を落とす二人の様子を見てるのも嫌で、つい「仕様がないな」と言ってスマホを握りしめた。
「一応来れるかどうか聞いてみる」
通勤バッグの中から名刺を取り出し、彼の携帯番号を確かめながらタップする。