君と永遠に続く恋をしよう
「お生憎様。これでも俺は、ちゃんと計算して動いてるんだよ」


君に恋人だと認めさせる為にね…と囁く彼の声に胸が弾み、バカバカ…と頭を叩きたくなる。


「寝言を言うのはやめて下さい。それじゃ両親には、来られるということで伝えておきますから」


「ああ、よろしく」


クスッと笑う声を最後に通話を切る。
はぁっと大きな息を吐き出して両親を振り返り、「来れるそうよ」と短く教えた。



「何時頃?」


「多分、この間と同じくらい。うちの社長との面会が最後みたいだから」


一緒にビルを出て此処へ来るつもりでいるみたいだとは言わず、彼のスケジュールだけを話した。


「それじゃ俺も今夜は早く帰ってこよう」


「夕食は何を作ろうかしら。この間は賢也の好きなすき焼きにしたし、しゃぶしゃぶとか、おでんでもいいわね」


どっちがいいと思う?と訊ねる母に、さあ?と返し、別に何でもいいんじゃない?と心の中で呟いた。



(それよりも、どうしてこんなことになるのよ)


テーブルに戻って食事を再開しながら桜庭さんの思惑を考える。

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