君と永遠に続く恋をしよう

吹き荒れる？嫉妬の嵐

アポの予定時間前にオフィスへ来た彼は、「後でまた」と笑みを浮かべ、受付カウンターを通り過ぎて行く。


「何何？今日もデートなの？」


一緒に受付に立つ角川さんは、ウキウキした様子で聞いてきた。


「そんなんじゃありません」


速攻で否定し、誰があの人と…と胸の中で呟く。


「じゃあ何？金曜日の度に此処へ来てるのに、デート以外になんの用事があるって言うの？」


好奇心丸出しで聞かれても困る。
まさか、これから自宅へ一緒に向かい、家族と共に夕食を食べる約束になってるなんて話せない。


「ちょっと色々とあるんです」


細かい事は話せません…と内緒にする私を見て、角川さんはぷくっと頬を膨らませた。


「何よぉ、教えてくれてもいいじゃない」


私と奈央ちゃんの仲でしょう…と言いだし、それでも私は言えるもんか、と唇を結ぶ。


「ちぇっ。つまんないの」


面白くないと言う角川さんの相手もせず、私は胸の中で朝と同じ誓いを立てていた。


（絶対にあの人の思惑には乗らないんだから！）