君と永遠に続く恋をしよう
(成る程。賢也の言うことも間違いない)


俺は彼女と話しているうちに、一遍で相手を気に入ってしまった。

この女性と付き合ってやったら、きっと賢也も喜んでくれる筈だと確信して、遺言通り、彼女の恋人になろうと決め込んだ。


(……しかしなぁ。こんな身近にダークホースが居たなんて知らなかったよ)


賢也はこの男のことを忘れていたんだろうか。

それともちゃんと視界には入っていたが、妹の相手として、何処か相応しくないと思っていたのか。


分からないな…と思いながら、五人で夕食を囲むことになり、俺は主に親父さんの相手をして晩酌に付き合い、相手は彼女とお袋さんの話し相手をして時間は過ぎていった……。


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三人が話す内容を聞いた限りでは、平野いう男は高校時代からしょっちゅうこの家に遊びに来ていたようだ。

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