俺様社長の溺愛~大人の恋を指南して~
3.近づけない心と近づいてしまう距離
その日以降、着信拒否にしているからか、社長からは勿論連絡はない。
瑞樹とも、仕事が忙しい関係から、会うことはなくて。
気がつけばまた、1週間が過ぎ、週末が来ていた。
毎日が淡々と過ぎているのに、心ここにあらずといった感じ。
家から一歩も出る気になれなくて。
でも、それではダメだと思い立ち、天気のいい外に、出ることにした。
街をブラブラ歩いて、ウィンドウショッピング。
いつもなら、服や、化粧品を見るだけでウキウキしていたはずなのに、何故かピンと来ない。
…。
歩いていた足がピタッと止まり、足に鉛でもついたんじゃないかと思うほど重たくなった。
あの日の宝石店から、社長とあの日の女性が笑顔で出てきた。
なんと言うタイミングだろう。
…社長もまた、私に気づいて、女性に何かを告げると、こちらに向かって早足で歩いてくる。
逃げなくちゃ。
そう思うのに、足が動かない。
どんどん近づいてくる社長、私は重たい足を何とか後ろへ下げる。
…と。
急に、体が動き出した。
「結愛、こっち」
「ぇ、…瑞樹さん?」
「結愛!」
片手に大きな紙袋を持った瑞樹が、私の手を引いて走り出す。
瑞樹とも、仕事が忙しい関係から、会うことはなくて。
気がつけばまた、1週間が過ぎ、週末が来ていた。
毎日が淡々と過ぎているのに、心ここにあらずといった感じ。
家から一歩も出る気になれなくて。
でも、それではダメだと思い立ち、天気のいい外に、出ることにした。
街をブラブラ歩いて、ウィンドウショッピング。
いつもなら、服や、化粧品を見るだけでウキウキしていたはずなのに、何故かピンと来ない。
…。
歩いていた足がピタッと止まり、足に鉛でもついたんじゃないかと思うほど重たくなった。
あの日の宝石店から、社長とあの日の女性が笑顔で出てきた。
なんと言うタイミングだろう。
…社長もまた、私に気づいて、女性に何かを告げると、こちらに向かって早足で歩いてくる。
逃げなくちゃ。
そう思うのに、足が動かない。
どんどん近づいてくる社長、私は重たい足を何とか後ろへ下げる。
…と。
急に、体が動き出した。
「結愛、こっち」
「ぇ、…瑞樹さん?」
「結愛!」
片手に大きな紙袋を持った瑞樹が、私の手を引いて走り出す。