俺様社長の溺愛~大人の恋を指南して~
「どうしてあんなこと言うんですか、瑞樹さん」

少し怒った口調でそう言うと、瑞樹笑顔で返す。

「良樹となんて、結ばれないように。結愛には、俺が一番合うよ」

「瑞樹さん!」
『あ、来た来た』

反論する前に、企画部に着いてしまい、企画部のみんなが私を待っていてくれたようで。

その日は結局、送別会と歓迎会を同時にすることに。

その間も、私はスマホを何度か確認していたが、最後は瑞樹に捕られてしまった。

「今は、スマホは必要ないだろ?」
「…」

あぁ、今日はもう、社長とは会えないだろう。

私は完璧に諦めモード。

そんな私に、企画部の人達は、お酒を注いでくれて、酔いが回り始めた頃。

その場に、珍客が来たことに、全員が驚いている。

「楽しそうだな」
「「しゃ、社長」」

全員の声が揃い、頭を下げる。

私は酔っているため、目の前にいる社長が本物に見えなくて。

「誰がこんなに飲ませたんだ?ほら、帰るぞ有坂」

そう言うと、私の手を引っ張る。

「何するんれすか」

ろれつが回っていない。

「社長…有坂は、私が連れて帰りますから」

そう言ったのは、瑞樹。

この異様な三角関係に、企画部の人達は、息をのむ。

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