俺様社長の溺愛~大人の恋を指南して~
「笠原君、君はまだお開きになっていないのだから、残りなさい。それじゃあ失礼するよ。有坂」

「離してくらはい!私はらいじょうぶれす」
「ったく。ほら、行くぞ」

ガクッと足下が崩れた私を、社長は軽々とお姫様抱っこした。

数秒暴れた私だが、直ぐに落ち着くと、社長にしがみついて目を閉じた。

「社長だーいしゅき」

そのまま、私は夢の中に…

…。



朝、目が覚めると、頭がガンガンした。

そして、ありえない人が隣でいることに、驚きつつ、頭を抱える。

おまけに下着姿。

私、酔った勢いで、社長とヤッチャッタ?

「…起きたか、酔っぱらい」

…起きましたけど、なんで社長も上半身裸なんですか?

私はもう一生お酒は飲まないと誓った。

「社長…私、社長に何かしました?」

恐る恐る問いかける。

すると、私を抱き寄せて、不適な笑みを浮かべる。

「…飲みすぎて、俺のスーツに吐くわ、お前の家の鍵がないから家に連れ帰れば、自分の服は脱いで、さっさと寝ちまうし。ベッドはこれしかないから横に入れば、俺を抱き枕に熟睡してたぞ」

…穴があったら入りたいとはこの事だ。

「すみません、すみません、すみません、すみませ」
「うるさい黙れ」

社長は自分の唇で私の唇を塞いだ。
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