俺様社長の溺愛~大人の恋を指南して~
言葉にしてしまうと、また泣きそうな顔になる。

すると、困ったような顔をした社長が、私の頭を優しく撫でる。

「そんな顔をするな」
「社長は私より年上で、女性の扱いにはなれてると思うけど、私には経験なんて」

ましてや彼女がいる人とこんな。

「結愛」
「…はい」

「前にも言ったが、俺には、彼女なんていない」
「宝石店から一緒に出てきたあの綺麗な人は…誰、なんですか?」

そう言ったが、怖くなって顔をそむける。

でも直ぐに、両手で私の顔を自分の方に向けると、社長は言った。

「もしかして、亜里沙のことか?」
「亜里沙」

「友人の嫁だ…俺にとっても、亜里沙は友人の一人だが」
< 48 / 95 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop