俺様社長の溺愛~大人の恋を指南して~
私の仕事ぶりを、認めてくれてたってこと?

「って言うのは、やっぱり建前で、結局は『結愛』と一緒に居たかったからと言うのが本音かな」

…っ?!

「ちょっと、社長!どっちなんですか?」

本気で怒って見せたのに、社長は私を腕の中に閉じ込めた。

「俺と一緒に居られるのって嬉しくない?」
「…嬉しい…ですけど」

暴れていた体が渋々止まる。

「確かに、職権乱用したことは否めない。」

…認めるんだ。

「でも、やってもらう以上は、本気で秘書業務こなしてもらうよ」

「勿論です」

「相当しんどいと思うけど、大丈夫?」

…何だか凄く、不安になってきた。

「も、勿論です。分からないことは、どんどん聞いていきますから」

「嫌って言っても、辞めさせてあげないよ?」
「も、もぅ!そんなに脅さないでください!」

そう言うと、社長はクスクスと笑った。

…次の日から、秘書の業務を始めた私は、社長の言葉に、一理あるなと、痛感した。

わからないことだらけで、四苦八苦。

業務を覚えることに必死で、社長とラブラブな時間なんて、無いに等しい。

社長もまた、秘書を置くことで、社長業に専念できて、尚更忙しくなっていった。

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