皇帝陛下の花嫁公募
第二章 憧れの都の美しい宮殿
帝都はアマーナリアとはまったく違っていた。
いや、帝都に着くまでに通ってきた国々ですでに、リゼットはそのことに気がついていた。
アマーナリアが辺境の小さな国だということは、もちろん知っていた。しかし、他の国に比べると、流行とは無縁の田舎の国だということがよく判っていなかったのだと思う。
まず、街の規模が違う。人々の生活が段違いに豊かだ。リゼットが見た子もないような便利な道具や施設があったりする。
それから……。
自分達一行の馬車がみすぼらしかった。できることなら、そんなことは認めたくなかった。何しろアマーナリアにいたときには、しっかりとした作りのいい馬車のように思えたからだ。
いや、帝都に着くまでに通ってきた国々ですでに、リゼットはそのことに気がついていた。
アマーナリアが辺境の小さな国だということは、もちろん知っていた。しかし、他の国に比べると、流行とは無縁の田舎の国だということがよく判っていなかったのだと思う。
まず、街の規模が違う。人々の生活が段違いに豊かだ。リゼットが見た子もないような便利な道具や施設があったりする。
それから……。
自分達一行の馬車がみすぼらしかった。できることなら、そんなことは認めたくなかった。何しろアマーナリアにいたときには、しっかりとした作りのいい馬車のように思えたからだ。