不器用な彼女
「恭介、あんたもう10時になるわよ?」
「知ってる!てか来てたのか? 来る時は連絡しろって言ってんだろ?」
姉だ。一緒に暮らしている訳ではないけど、近くで飲んでたりする時は時々来て勝手に泊まっていく。
焦りのせいかネクタイが上手く結べない。
「俺、仕事行くから!」
「はいはい。 あ、そう言えば…少し前にお客さんが来たわよ?」
「誰?」
「知らない。勧誘か何かかな?」
「どうでもいいわ。じゃ、戸締り宜しく」
急いで車に飛び乗ると事務所に向かった。
信号待ちで形の悪いネクタイの結び目を直し、濡らしただけの髪をタオルで拭った。
「知ってる!てか来てたのか? 来る時は連絡しろって言ってんだろ?」
姉だ。一緒に暮らしている訳ではないけど、近くで飲んでたりする時は時々来て勝手に泊まっていく。
焦りのせいかネクタイが上手く結べない。
「俺、仕事行くから!」
「はいはい。 あ、そう言えば…少し前にお客さんが来たわよ?」
「誰?」
「知らない。勧誘か何かかな?」
「どうでもいいわ。じゃ、戸締り宜しく」
急いで車に飛び乗ると事務所に向かった。
信号待ちで形の悪いネクタイの結び目を直し、濡らしただけの髪をタオルで拭った。