不器用な彼女
《椎名side》
土曜日13:22
(何処に行ったんだよ!)
詩織のアパートで何度も呼鈴を押しても応答がない。
電話も繋がらないし、最後に送ったラインも既読にならないままだ。
仕事の合間にも散々電話し、集中できない頭で何とか仕事をひと段落させて駆け付けた。
「あ、俺。詩織から連絡はあったか?」
「ありません。先輩…どうしちゃったんですか?」
「俺が知りたい」
坂上さんには電話番を兼ねて出勤をお願いしていた。流石に坂上さんも心配している。
事故や事件に巻き込まれたのだろうか?
部屋で倒れているんじゃないだろうか?
玄関のドアを強く叩いて名前を呼んだ。
「詩織!居ないのか?!詩織!おい!開けろ!」
ガチャ…
詩織の隣の部屋のドアが開く。
「あの、静かにしてもらえますか?警察呼びますよ?」
その目は完全に不審者を見る目だ。
「すいません!ベランダを使わせて貰えますか?」
「えっ?嫌ですよ!」
「連絡が取れないんです!部屋で倒れてたりするかもしれないんです!」
結局隣の住人はベランダを貸してくれず、でも、不動産屋の連絡先を教えてくれる。
身分証の確認、勤め先の確認、本人との関係、書類への記入。。。不動産屋と警察の立会いの元、詩織の部屋に入れたのは1時間半も経った後だった。
土曜日13:22
(何処に行ったんだよ!)
詩織のアパートで何度も呼鈴を押しても応答がない。
電話も繋がらないし、最後に送ったラインも既読にならないままだ。
仕事の合間にも散々電話し、集中できない頭で何とか仕事をひと段落させて駆け付けた。
「あ、俺。詩織から連絡はあったか?」
「ありません。先輩…どうしちゃったんですか?」
「俺が知りたい」
坂上さんには電話番を兼ねて出勤をお願いしていた。流石に坂上さんも心配している。
事故や事件に巻き込まれたのだろうか?
部屋で倒れているんじゃないだろうか?
玄関のドアを強く叩いて名前を呼んだ。
「詩織!居ないのか?!詩織!おい!開けろ!」
ガチャ…
詩織の隣の部屋のドアが開く。
「あの、静かにしてもらえますか?警察呼びますよ?」
その目は完全に不審者を見る目だ。
「すいません!ベランダを使わせて貰えますか?」
「えっ?嫌ですよ!」
「連絡が取れないんです!部屋で倒れてたりするかもしれないんです!」
結局隣の住人はベランダを貸してくれず、でも、不動産屋の連絡先を教えてくれる。
身分証の確認、勤め先の確認、本人との関係、書類への記入。。。不動産屋と警察の立会いの元、詩織の部屋に入れたのは1時間半も経った後だった。