不器用な彼女
「一体どうしたのよ!」
病室に飛び込んで来た尚美が息を切らしている。きっと走って来てくれたのだろう。
「忙しいとこゴメン」
「そんなのはどうでも良い!何?あのラインは!」
病院の名前と住所、そして
“入院しました。妊娠しています。悪阻で動けないので、保証人と身元引受人と荷物の運搬をお願いしたいです。印鑑と本人確認が出来るものを持って来て下さい”
と送ったのだ。
「保証人も身元引受人にもなるよ!でもさ、社長は?何で社長じゃないの?!」
尚美は興奮している。
「まぁ、ちょっと座ってよ」
詩織の為に病室に駆けつけ、鼻息荒くしている尚美を見て嬉しくなる。友達ほど有り難いものはない。
「社長には言ってないの。てか、言えない」
「何で?!まさか!…社長の子じゃないの?!誰の子?!」
思わず笑ってしまう。
「…誰の子って…社長の子だわよ」
「じゃあ社長に言わないと!」
どうして社長に言わないの?と不思議そうな顔をしている。
「私、騙されていたみたい」
「何?」
「社長…既婚者だった」
「は?」
予想通り、尚美は固まった。
病室に飛び込んで来た尚美が息を切らしている。きっと走って来てくれたのだろう。
「忙しいとこゴメン」
「そんなのはどうでも良い!何?あのラインは!」
病院の名前と住所、そして
“入院しました。妊娠しています。悪阻で動けないので、保証人と身元引受人と荷物の運搬をお願いしたいです。印鑑と本人確認が出来るものを持って来て下さい”
と送ったのだ。
「保証人も身元引受人にもなるよ!でもさ、社長は?何で社長じゃないの?!」
尚美は興奮している。
「まぁ、ちょっと座ってよ」
詩織の為に病室に駆けつけ、鼻息荒くしている尚美を見て嬉しくなる。友達ほど有り難いものはない。
「社長には言ってないの。てか、言えない」
「何で?!まさか!…社長の子じゃないの?!誰の子?!」
思わず笑ってしまう。
「…誰の子って…社長の子だわよ」
「じゃあ社長に言わないと!」
どうして社長に言わないの?と不思議そうな顔をしている。
「私、騙されていたみたい」
「何?」
「社長…既婚者だった」
「は?」
予想通り、尚美は固まった。