不器用な彼女
「指輪…ありがとうございました」

「サイズ直し、ギリギリで焦ったけど間に合ったんだ」

「嬉しい」

「サプライズ、良かったろ?」

「恥ずかしかったですけど…キスが。舌まで入れて…皆んな引いてましたよ、きっと」

「見せつけてやったんだ」


最初のプロポーズがボサボサ髪の無精髭のジャージで、しかも指輪がなかった事に社長は後悔していたらしい。


社長は「早く出てこいよー」なんてお腹に話し掛けている。


意外と子煩悩になるかもしれない。




左手に光るダイアモンド。詩織には勿体ないくらいの石だ。





「そう言えば…社長の誕生日…何もしてない…」





「ん、最高のプレゼント貰ったから」なんて詩織のお腹にキスを落とした。








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