不器用な彼女

《好きでしたよ！でも軽率だって知って嫌いになりましたよ！》って告白。

こんなはずじゃなかったのに。

《軽率な社長でもやっぱり好きなんです！》とは言いたくない。



「あのさ、俺、木村とは付き合ってないけど？」

「えっ？」

「木村に特別な感情は一切ない」

「何で？」

「何で？って返し、おかしい」

「だって神楽で…」

「あー、あれは木村から相談があったんだ。

…お前にも言っただろ？ 可愛い部下の為なら、俺の手の内に居るうちは、出来る限りの事をやってやるって。

木村はその範囲なだけ」