【短】透明な私と、カラフルなキミ。
今日は、朝何も食べずに登校した。
やることがあったから。。
ガラガラガラ パフッ
「!?」
なに、黒板消し?!
なんでドアから?
「やだぁ、瀬戸さん不潔ー笑
粉まみれー、凜乃ならぁ耐えられなーい笑笑」
「それなー笑笑」
霧島さんが、やった…の?
私が来るのを見計らって仕掛けたというの?
「マジウケるんだけど」
「ま、お似合いじゃん?笑」
ーいじめだ。まだ始まったばかりの。
きっとこれからどんどんエスカレートしてくのかな。耐えられるかな。怖いよ…
「瀬戸さーん?なにつったってんの?座れば?邪魔だってわかんないの?笑」
「あ、大丈夫じゃない?"影薄いし"笑笑」
「確かに!」
彼女らはきっとわざと聞こえるように言ってるんだ。あぁ、やっぱり女子は嫌い。
またいじめられてるんだ、わたし。
なんで?なんでなの…
頑張ってきたじゃん、ずっと耐えてさ。
なのにどうして幸せをくれないの?
ひどいよ、神様。
カタンッ
わたしは、立ち上がった。
「どこ行くのー?笑」
「…」
「無視かよ。うざー!」
バタバタバタバタ
つらい、吐きそう。死にたい、消えたい。
気づいたら屋上にいた。
「ねぇ、神様。死んだあげるんだから"幸せ"ちょうだいよ。それくらい…いいでしょ?」
フェンスに手をかけたその時。
『なぁ、死ぬの?』
そこにいたのは、同じクラスの、、クラス一の人気者・"遠野隼斗"だった。
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