二番目でいいなんて、本当は嘘。
そのとき、スマートフォンの着信音が鳴った。
今度は桐生社長からだ。
私はドキドキしながら、通話ボタンを押した。
「こんにちは。今、お話しても大丈夫ですか?」
電話越しだと声質が少し変わるけれど、甘くて低い、桐生社長の声だった。
「大丈夫です。今外にいるので、メモとかはちょっと取りにくいんですけど……」
「賑やかですね。公園でひと休み、というところでしたか」
きゃあきゃあ言っている子供の声が、向こうにも聞こえてしまったみたいだ。
「ちょうど動物病院からの帰り道だったんです」
慌てて言い訳をすると、
桐生社長は「わかってますよ」とくすくす笑った。
「猫ちゃんたちは、問題なかったですか?」
「はい。健康状態も良くて、もう少ししたら離乳食に切り替えてもいいそうです」
「よかった」
電話越しの声は、心底ほっとしているようで、桐生社長がずっと仔猫のことを気にしていたことが伝わってくる。
今度は桐生社長からだ。
私はドキドキしながら、通話ボタンを押した。
「こんにちは。今、お話しても大丈夫ですか?」
電話越しだと声質が少し変わるけれど、甘くて低い、桐生社長の声だった。
「大丈夫です。今外にいるので、メモとかはちょっと取りにくいんですけど……」
「賑やかですね。公園でひと休み、というところでしたか」
きゃあきゃあ言っている子供の声が、向こうにも聞こえてしまったみたいだ。
「ちょうど動物病院からの帰り道だったんです」
慌てて言い訳をすると、
桐生社長は「わかってますよ」とくすくす笑った。
「猫ちゃんたちは、問題なかったですか?」
「はい。健康状態も良くて、もう少ししたら離乳食に切り替えてもいいそうです」
「よかった」
電話越しの声は、心底ほっとしているようで、桐生社長がずっと仔猫のことを気にしていたことが伝わってくる。