二番目でいいなんて、本当は嘘。
「すみません! 思考が追いつかないので、順を追って説明してもらえますか!?」
「いいわよ。そのつもりで来たんだし」

すずは、床に放り投げてあった書類ケースを引き寄せ、中から書類を取りだした。

「とりあえず、これ読めばわかるから」

書類をテーブルの上に置き、すずは「猫ちゃーん♡」と言ってふたたび仔猫と遊びはじめた。


真っ白になった頭をなんとか落ち着かせながら、私はすずが持ってきた書類に目を通す。
ディレクターのメッセージにあったようなサテライトオフィスの概要が、たしかにそこに書かれてはいた。
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