二番目でいいなんて、本当は嘘。
それに、一緒のオフィスで働くのが桐生社長のような男性だったら変な噂も立つだろうが、島本すずは小綺麗なOLといった見た目なので、とくに問題はないだろう。

「若い人たちがなにか始めるみたいだ」と、商店街の人もあたたかく見守ってくれるに違いない。


一週間後から、改装のための業者が入るようだ。
オフィスの準備が整うまで、私は自宅で、すずは会社で準備を進めることになった。

「サテライトオフィス開設のアドバイザーを手配しているから、その人の指示に従ってね」

オフィスのときとは違い、すずは溌溂としていた。
新しいことが始まりそうな気がして、私もなんだかわくわくしていた。
< 121 / 250 >

この作品をシェア

pagetop