二番目でいいなんて、本当は嘘。
あの夜はお酒を飲んでいて、記憶がところどころ抜けている。
気がついたら桐生社長の部屋のベッドにいて、そのあと照れながら一緒に朝食をとった。

愛し愛された、幸せの余韻。
記憶には残っていないけれど、その事実は、体のあちこちに痣となって残されていた。

でもまさか、自分から桐生社長を誘っていたなんて。
そんなふうに、気持ちをさらけ出してしまっていたなんて。

恥ずかしさで、顔を上げることができない。
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