二番目でいいなんて、本当は嘘。
「未央さんが今、一番必要としているものは何ですか? 僕はどうしたらいいんですか。言ってください、あの日の夜のように」

「私が一番、欲しいもの……」


あの白い仔猫を飼いたかった。
新しい家族が欲しかったから。

でも、もっと自分の心の奥を覗きこむと、別の気持ちが見えてくる。

家族が欲しい。
せもそれは、仔猫じゃなくてもよかったのではないか。

私はただ、誰かのあたたかいぬくもりが、欲しかっただけなのかもしれない。
< 137 / 250 >

この作品をシェア

pagetop