二番目でいいなんて、本当は嘘。
「え、待って、待って。なんで? どういうこと?」

起き抜けの頭を回転させようとするが、うまく働いてくれない。

状況がよくわからない。
隣で寝ている男は、裸だった。
そして、私自身も。


「し、失礼しますっ!」

自分の服がベッドサイドの椅子にかけてあるのを見つけ、私は飛び起きて体を隠すように服を抱えた。
そして急いで部屋を飛び出し、バスルームらしきところに駆け込んだ。



「待って! なにが起きてんの!?」

バスルームの大きな鏡に映っている自分の姿を正視できない。

見覚えのない部屋。
同じベッドで寝ていた裸の男女。

そこから導きだされる答えは、ひとつだ。

「……やっちまった」

ようやくはっきりしてきた頭を、私は抱えた。
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