二番目でいいなんて、本当は嘘。
形のよい唇が、私の肌の上を這う。
桐生社長はじらすようにして、私が感じる部分を探っていく。

体にはとっくに火がついている。
なのに、もっとたくさん愛してほしいと体が欲する。


「……あっ」

かすれた声が、吐息とともにこぼれた。
すると社長は、その部分を舌で執拗に攻めてきた。
体の奥から、一気に官能の蜜があふれ出してくる。

「だめ……それ以上されたら、おかしくなってしまう」

自分の意志と関係なく、足や腰がいやらしく動いて恥ずかしい。
社長は、そんな私の姿を見て愉悦の笑みを浮かべた。

「狂ってしまえばいい。私の前でだけは、ありのままのあなたを見せてほしい」

優しかった愛撫が、途端に激しいものに変わった。
一気に快感が込み上げてきて、次の瞬間、頭の中が真っ白になった。
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