二番目でいいなんて、本当は嘘。
そのとき、私の足もとから白い仔猫がするりと飛び出した。

「あ、こら!」

猫は開けたままの玄関から出ていこうとする。

「薫さん、捕まえて!」
「え? うわっ」

手を伸ばして仔猫を捕まえようとするけれど、仔猫は上手に薫さんの手をすり抜ける。

すると、薫さんの後ろに立っていた男の人が、すんなり仔猫を拾い上げた。
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