二番目でいいなんて、本当は嘘。

懐かしい我が家

産休に入る前の仕事上の手続きもあり、妊娠8カ月の大きなおなかを抱えながら、私は一旦東京に戻った。

横長に広い山形の空と違い、東京は建物の隙間から狭い空が見えるだけだった。
思わず人ごみに酔いそうになる。

すずと猪狩さんが迎えに行くと申し出てくれたのだが、丁重にお断りした。
これから子供とふたりきりで生きていくのだから、自分でできることはなるべく自分でやらなくてはならない。
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