二番目でいいなんて、本当は嘘。
マンションの地下駐車場に置かれていた黒のBMWの助手席に乗せてもらう。
革張りの椅子がやわらかく体を包みこみ、祖父が愛用していた軽のライトバンとは天と地ほどの差があった。
「自宅は店の近くですか?」
社長は祖父の寿司屋の常連客だったが、さすがに自宅に来たことまではない。
「家は、店の裏側なんです」
「じゃあ、車は停められそうですね」
「いえ、近くまで送ってもらうだけで結構です!」
こんな目立つ車が家の敷地に停まっていたら、近所の人から何を言われるかわからない。
「残念です。シズクに会いたかったなあ」
意外にも社長は、相当な猫好きのようだった。
革張りの椅子がやわらかく体を包みこみ、祖父が愛用していた軽のライトバンとは天と地ほどの差があった。
「自宅は店の近くですか?」
社長は祖父の寿司屋の常連客だったが、さすがに自宅に来たことまではない。
「家は、店の裏側なんです」
「じゃあ、車は停められそうですね」
「いえ、近くまで送ってもらうだけで結構です!」
こんな目立つ車が家の敷地に停まっていたら、近所の人から何を言われるかわからない。
「残念です。シズクに会いたかったなあ」
意外にも社長は、相当な猫好きのようだった。