二番目でいいなんて、本当は嘘。
商店街の入り口に近いコンビニの駐車場に、車を停めてもらった。
日曜だというのに、人通りはあまりない。

下町の古い商店街にある祖父の店は、すでに不動産の査定も終わり、売却を待つだけだった。

思い出の詰まる店だったが、寿司屋の経営に関してなんの知識も技術もない人間が所有していても持て余すだけだ。
不動産というのは持っているだけで費用がかかる。

同じように後継者のない店舗が最近では増えていて、シャッターが閉められたままのテナントがところどころにあった。


時代の変化。
祖父はその流れに必死で抗って生きてきた。

でも、私にはどうすることもできない。
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