二番目でいいなんて、本当は嘘。
「あの……私でよければ、お手伝いしましょうか?」

すずがこっちをちらりと見た。

2週間前に入ったばかりの契約社員になにができる?
そんな目だ。

「……ちょっと見せてもらえますか?」

一応半年前まではSEとして仕事をしていた。
オフィスで使うようなOSはひととおり扱うことはできる。

話から想像すると、文書を保存するはずのファイルからデータが消失したらしい。
私は顧客によくありがちだった操作ミスを思い浮かべ、ひとつひとつ調べていった。


「これじゃないでしょうか」

一時的にデータを保存するファイルが、見当違いの場所にあった。

「そう! これ! ありがとう川谷さん!!」

すずは「きゃあ!」と言いながら私の肩に触れた。
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