二番目でいいなんて、本当は嘘。
一緒に夜を過ごしてから、3日が過ぎていた。
これまでまったく連絡はなかったし、会社でもすれ違う機会さえない。


――あれはやはり、一夜限りのことだったのだ。

そんなふうに納得していたはずなのに、いざ連絡が来ると、動悸がしてくる。


私はエントランスに戻り、周りの人の視線を避けるように、柱の陰に隠れて通話ボタンに触れた。
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